※微エロ




「カイル、も、無理…」
「ごめ、ん」
「や、も、…ぁっう、もうやぁ」

カイルに抱かれるとき、ああ男の人だなと、そう思う。自分はやはり女で、この人は男なのだ。骨格も体型も身体の造りも、全部違う。解っていたけどこの人は男なのだ。
でもいつもは、いつもはもっと優しいのだ。優しすぎるほど、優しい。ヤンチャだった昔なぞ微塵も感じさせないほどの紳士で気の利いた立ち居振る舞いをする。
普段から優しかったが付き合いだしてから余計にその優しさを一身に受けるようになった。過保護なわけでもないが、…マリーやフーに向ける優しさとはまた別の優しさを貰うのは、とても嬉しかった。女性扱いしながらも個人を尊重してくれる。どこで覚えて来たのか解らないほどの紳士的な行動もする。
夜のカイルは、昼のままのカイルだった。
最初のときからとても優しかった。こちらの怖がっているのがバレバレだったがカイルも初めてだからとビクビクしてたらしい。全く解らなかったけれど。
抱きしめるときも、服を脱がせるときも、触るときも、中に入るときも、カイルはいつもいつも優しかった。大事にされてるのが、身体を繋げているだけなのによく解った。テレパスを使わなくても繋がれるらしい。
夜のカイルもとても優しかった。ずっと優しく抱いてくれた。痛くないかと、辛くないかと身体を気遣い…気持ち良いかと、気を遣う。恥ずかしいからと言うのにこればっかりは聞くのを止めない。そこだけ意地悪だった。

「も、まって、…っあ、」

いつもいつも優しかった。どんな修業をしようとも不敵に笑って、どんなことがあっても笑うのを忘れないカイルは、いつも誰よりも優しかった。
いつも優しいカイルが、時折獣の目を、する。そんな日は大抵朝まで離してくれない。
そのときは男の人なのだと尚更意識してしまう。何をしても腕は離れないし、どうやっても逃げられない。能力差も腕力も桁違いだった。この人が優しくない人だったら自分はただただ捕食されるだけだったろうと、ただ蹂躙されるだけだったろうと、恐怖を感じてしまう。そんなわけはないのだが、だが実際昂った日のカイルは優しいのに朝まで離してくれない。痛いことはしない。ただただ気持ちが良い。いつも優しい、優しすぎるこの人はそんなときでも乱暴にはしない。ただただ欲が無くなるまで離してくれないだけで。腰が壊れてしまう。
シャオに心を読まれるよりも、カイルのほうが怖い。タガが外れていても余裕があるように思える。でも獣のような目をさせながら、貪られるのだ。
怖いと言うのに、本気で嫌だと思わない辺りが駄目なのだとは思う。

「やだっそれやだ、あぁっ、ん」
「悪い、ごめんっ…」

悪いと、ごめんと、そう言う癖に絶対に腰は緩めない。時折熱烈なキスも貰うし手がとんでもない所を触ってくる。絶対悪いと思ってない。絶対本気で謝ってない。ああでも、気持ち良い。気持ちが良いのだ。好きな人とこんなにも近くなれるのは、気持ちが良い。良すぎて嫌なのだ。
また獣の目をしたカイルに見られる。ずっと、ずっと見られている。

獣の目をしたカイルは怖い。とても怖くてゾクゾクしてしまう。
いつも優しいカイルは、我慢をしているのだろうなと思っている。ああ、だから、時々こうやって獣のカイルに抱かれるのは嫌だとは思っていない。気持ちが良い。この人が、本音を出してきている気がする。怖いのは奥の奥まで貫かれるのを知っているからだ。頭がおかしくなるくらい気持ち良くなるのを知っているからだ。
今日も朝まで抱かれて、明日は使い物にならなくなるだろう。皆にもうバレてしまっているので何とも言えない生暖かい目で見られるのだが、それだけはいつまで経っても恥ずかしい。ただカイルが頭を下げて一日世話をしてくれるから別に良いか、とは思っている。

「…余裕じゃん」
「え、なに言って、ああっ!」
「考え事、してる余裕あるんじゃないか」
「ちが、カイルのことしかっ考えてなっ、あ、あっ」

ああまた火を付けてしまった。気が飛ぶほどの快楽をこの優しい人から貰う夜が、まだまだ続く。






18/11/11
エロは書けないよ。
未来のカイルは戦闘中にドキドキハラハラして高揚感を楽しんでましたが、現実ルートのカイルはそんなことがなくなるわけで。悶々するんじゃないかなーという。昂ったままヒロインを朝まで抱いちゃう話。
シャオは暴走しそうだけどカイルは優しそうだなって思ってます。でも気持ち良いかどうかはいつも確認してくると思う。
カイルのPSI使って声を外に出せなくしたりとかできそうですけど不自然に力使って皆にバレるだろうなって。そういう話も考えたんですけどエロは書けない。

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