45


※鷹の部屋でアメフトボールを見つけました。

「やっぱ大きいんだねー」
「そうですか?」
「うん、片手で掴めないよ」
「(掴めたらそれはそれで怖いような…)」
「この形で真っ直ぐ飛ぶの?」
「飛びますよ。試してみます?」
「!やるやる!」


公園デートに発展。


***


「鷹くん鷹くん三つ編みさせてー」
「駄目です」
「えっ!?何で!」
「…何でもです」
「この間させてくれたのに!」
「………駄目です」
「えぇー可愛かったのに……」
「…………」

(だから駄目なんです…)


触られるのはむしろ嬉しかったが可愛かったからという理由が納得いかなかった模様。


***


「そういえば部活にマネージャーいないって本当なの?」
「いないですよ。1・2軍以外が雑用とか色々してるような感じなんで」
「うわー実力社会って感じ…」
「そうですね」
「女子マネージャーがいないって、逆に男の子たち頑張りがいがなさそうだね」
「さあ…どうでしょう。まあ1軍に女子いるんで」
「……え」
「いるんですよ、1軍に女子」
「え?」
「俺と同い年なんですけど、一応部活内に女子はいますよ」
「い、いるの…?」
「はい」
「…………」
「?」
「その子、可愛い、の?」
「………」

※鷹は必死に考えました。

「……普通じゃないですかね……」
「そ、そっか…」

(先輩のが、綺麗で可愛い…とは思うんだけど)

そうやって言えば、先輩は喜んだだろうかと思って、地味に落ち込んだ。


キザな台詞はやはり言えなかったようです。
何か色々頑張ろうとどちらとも密かに思ったり。