「だからな、アレお袋なんだよ」
「あああああああんな若いお袋さんがどこに居るんですか!?」
「俺の家に」
「そ、そんな嘘に引っかかりませんよ!だって幾らなんでも若すぎるじゃないですか…!」
「あー、若作り若作り」
「だだだだだって…・!」

さんが車に乗って帰っていって、ラディッツさんの衝撃的な一言をやっと理解して、直ぐに問い詰めた。
は、母親ってどういうことだ…!ラディッツさんと同年代に見えるのにどういうことですかそれ…!
でもどんなに聞いてもお袋だ、としか言われない。そんな馬鹿な!
そう思ってたら工事現場の人が声をかけてきた。

ちゃんはすっげー若い時にコイツ産んだらしいぞー?」
「あー、そうそう」
「そ、そんな馬鹿な…!」

あ、有りなのかそれは!?っていうかえ、私の失恋ショックは取り越し苦労…!?
っていうか気付いたら何で私ラディッツさんがお弁当食べてる横でこんな話してるんだ…!?
工事現場のおっさん達も良いのかこれで!一般人入れて良いの?良いならまだココに居るよ!?
つーか今気付いたけどラディッツさん凄い大きな弁当だな…!だからこんなにも大きいのか…!
しかもそのお弁当ももの凄い速さで無くなっていた。す、凄い…。

「うちんち親父も若ーぞ」
「ええ!?凄い夫婦なんですね…!」
「あー、何かもう(色々と)凄い」

…?何かその「凄い」に色々…含まれていたように感じたんだけど…何だろう。
取りあえず何だ、私の失恋は失恋じゃなくなって、今もの凄い舞い上がってるわけで。
しかもラディッツさんの隣でこんな風に話もしてるわけで。
う、嬉しいな…!

「良かったなー嬢ちゃん。ちゃんがラディッツの母親って解って安心しただろー?」
「…ええ!?」
「…何だ、何が良かったんだ?」
「アッハッハー!」

な、何で気付いたんですか…!?そんな私の叫び声は声にすらならなかった。ききき、気付かれてる…!
ああでもラディッツさんは気付いてないみたいだから良かった。



…取りあえず今回は私が持ってきたお菓子を美味しそうに食べてくれてるから、それだけで良いや。
けどあのお弁当を食べた後によく食べられるなあと感心してしまった。
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